wide double edge

アイビーな革靴ばかり



革靴は縁側の広いので。


靴の縁側といえば、コバ。英語だとエッジ。縁側の広いってのは、いわゆるコバの張った靴というやつ。トム・ブラウンがアメリカからダブル・エッジ*1のコバ張り靴という路線で攻めてきた。


でも、これ、まんま昔のリーガル靴。
旧き昔のアイビーもしくはアメトラ路線の定番の着こなしだったりする。団塊世代の定番靴=昔のリーガルが作っていた革靴は、たいていコバが張っていた。石原慎太郎都知事も履いてるのが、当時「オカメぐつ」と呼ばれたフルグローブ・ウイングチップ・シューズ。あれも縁側が広い。
リーガルが作っていたレースアップシューズの元をたどると、米国のオールデン。そのまた元をたどると英国のトリッカーズあたり。革靴だけど、ドレスシューズと呼ぶには、抵抗があるな。でも、元々は、カントリージェントルマンが、田園地帯を散策されるときに履いていたアウトドアシューズだったりする。
こーゆー頑丈で、どてっとした靴を、コンサバなカジュアルアイテムに合わせるってのが、この春夏の掟になるかも。ローファーでもダブル・エッジなやつもある。ビジネスシューズのド定番「内羽根のストレートチップ」でも、コバが張ったやつの方が雰囲気かな。


2008-2009秋冬もエキストラ・ワイドなコバの革靴を前面にフィーチャーしたコレクションが既に登場。
なんといっても、ラフ・シモンズのデカコバのモンクストラップ!まるでヒラメとカレイを履いてるみたい。ジャケットとスキニーなパンツにあわせて、なぜかバランスが上品。*2
コスチューム・ナショナルもコバ張りレースアップ短靴を全面展開。こっちは、ちょっとワルな感じの80年代風テッズ路線。ソールはラバーぢゃなくてビブラムソールにしてあるのがナイス。


いずれ、藤井フミヤ様が履くに違いないと言っておこう。

*1:ドレスシューズの多くは、コバがあっても、つま先から縁踏まずまでの半周だけで、かかと方面はコバが外にはみ出していない。かかとまで、ぐるっと一周コバが出ているのをダブル・エッジというとのこと。

*2:ラフは、ジル・サンダーの方では先のとがったラバーソールで攻めてきてるので、思わずにんまり。