duffle or M51

軍事オタクのダッフル



この冬のセールは、ダッフルコートが買いっ!


と言い切っておこう。どの店も大量に残ってる状態。
もともと「次はダッフルコート」って声は、去年から多い。2006A/Wのディオール・オムbyエディ・スリマンの黒ダッフルが衝撃的だったからかな。
しかーし、その声も今期はリアルファー付きモッズコート(M51)に蹴散らされてしまった感じ。モッズコート売れまくり。*1


とはいえ、ダッフルコートも商品自体はいろいろリリースされてる。
お約束は超タイトなシルエット。それ以外の部分では、いろいろ遊べるのも、トラッドアイテムのいいところ。例えば丈もブルゾン丈のショートなのから、ひざ丈のロングまで。
セレクトショップ各店も、本場英国Glover allや英国FIDELITYにタイトシルエットのダッフルを別注。でも、それが大量にセールに出てる...いまいち、ダッフルの人気が出ない。UAブルーレーベル原宿店店長酒井さんによると、この秋はダッフルよりピーコートが売れたそう。


ダッフルコートといえば、ジャン・コクトーがタキシードにはおってパーティーに出かけ、映画「第三の男」でキャロウェー少佐が着て以来、半世紀以上、超無難な冬の男子外套の筆頭だったのにな。90年代半ばには、小沢健二が渋谷デートで着ていたというぐらいモテ路線の代表アイテムだった。うーん、いわゆる渋谷系も、今は昔。もう時代遅れの象徴か?
追い討ちをかけるように、某女子ファッション誌で男子ファッション・ダメ出しランキングが好評公表され、堂々第2位に「ダッフルコート男子」がランキングっ!理由は「オタクなヒトが着てそう」ということらしい。*2


なぜダッフルがオタクっぽいのか?というのを考えてみるに、
いわゆる「男のこだわり」アイテム→うっとうしいウンチク野郎→オタク
いわゆる「一生もの」アイテム→学生時代に買ったダッフルコートをずーーっと着ている→ オタク
いわゆる「おぼっちゃま」アイテム→ひ弱そうでカツアゲされるキャラ→オタク
って感じかな。
丸の内でもスーツにダッフルコート着てるおやぢというのは、かなりアナクロな印象ではある。似合ってればカワイイが、へたすると天然な感じ。おやぢの天然はいただけない。*3


とはいえ、
いいものが安くなってんだから、いま着ないという手はない。なによりダッフルコートってスクールなカッコにはぴったりなアイテムなんだもの。だいたいモッズコートをスーツに羽織って、40代になったあの野郎のファンかと思われるのは激しく許せないっっ!
セール会場をしげしげ観察すると、グローバーオールに別注した定番路線のダッフルコートには「セール対象外」の表示*4。セールで大切なことは、割安掘出モノに血眼になってるだけぢゃなくて、どんなアイテムをセール対象外にしてるかも、チェックすること。
超定番ならいざしらず、この秋冬商品でセールにかかってないってことは、来年の秋冬にも売ろうって魂胆だってことだ。逆に言えば、来年の秋冬も着られるアイテムってこと。


ダッフルコートはまだまだ残ると思うので、
1/15以降のMore Bargainで半額だったら買っとけ!

*1:ユナイテッドアローズのMONKEY TIMEのコットンヘリングボーンのモッズコートは、ZOZO TOWNに何回も再入荷されては、即売状態。年初にも再入荷したけど、もう売り切れ。定価なのに。今期話題のMarcaやAmerican rag cieが出した忠実ミルスペックbut超タイトなM51は、本格的に寒くなる前に完売してしまった模様。

*2:ダメ男子服・輝く第一位は「全身レザー」。革ジャンに革パンってやつね。臭そうだけど、ワイルドなバイカー男子なら「可」ぢゃないかとも思ったが、ツーリング以外では、いっしょに歩きたくないというエゴも乙女ココロもわからんでもない。臭そうなのもあるけど、似合ってる男子が極めて稀というのも理由かもしれない。むしろ勘違いタイプが多いような印象がある。男からみても、言うことまで臭い勘違い全身レザー野郎は、嫌われそう。少なくともワタシは、寅一の作業着でバイクにまたがるようなやつの方が人間的に好きだ。

*3:賞味期限を過ぎてますので、加熱調理し、調味料で味を調整してからお召し上がり下さい。

*4:Museum for SHIPS渋谷店で確認調査済み