tattooees&nerds

野村総合研究所がオタクの市場規模を発表した。
NRI NEWS RELEASE

オタクといってもコアな4分野、マンガ、アニメ、アイドル、PCについてだが、これだけで2900億円と推計した。
感覚的にリーズナブルな数値だと思う。
コミケなど、同人誌マーケットもおっかけるなど、丁寧な調査のようだ。
うーん、やられましたね。いい仕事だと思います。


一番えらいところは、オタク人口を算出したところ。
延べ280万人!今までいろんな推計はみたけど、人口を出したものは初めてみた。


今後も続けて、エンスーやAVマニア(Hな方ではない)にもトライするとか。
野村総研がオタク・マーケットに注目するということは、株価にもオタクの動向が反映されている可能性があるってことか。


ただプレスリリースにある「(オタク市場は、)もはや『ニッチ』とはいえない」というコメントについては、業界内部からは「いまさら遅せーんだよ。」というツッコミが入っているのでは。
もう十年前からオタク市場はニッチでもないし、むしろマーケット・リーダーだったと思う*1


十年前とは違ってきたところもある。
オタクがインターネットを手に入れたことは、すごいパワー*2になったと思う。
同人で鍛えたコンテンツ創造力が炸裂!
野村総研の調査でもオタクのインターネット利用率は高いという結果がでていた。


もう一つの違いは、スタイリッシュな分野への進出。
DJなんか典型だろう。レコードのオタクでなければ出来ない職業だと思う。田中知之a.k.a.FPMなんて、オタDJの救世主だったろう。
スタイリストも、仕事のノリは完全に体育会系だが、性格はオタクな人も向いているみたい。オタ・スチリストの草分けは祐真朋樹としても、見た目ではジャイアン長瀬*3
コミケに来てる人も普通におしゃれ*4だったもの。女の子なんか、見た目での識別不能


で、刺青業界のマーケットはどのぐらいの規模なんだろう。
ざっくり100億円前後*5と踏んでいるのだが。
墨肌人口になると、もうさっぱりわかりません。
世代や地域によって、率の偏りが大きいだろうし。。。

*1:矢野経済研究所も90年代後半からキャラクター市場をおっかけてたし、日経新聞は10年ほど前からやたらアニメのニュースが増えた。やがてそれが日経キャラクターの創刊につながっていく。。。

*2:凶器を持たせたという見方もあるが、それはオタクかどうかというより人格の問題

*3:ジャイアンというよりFPMに近い

*4:20年前の話だが、当時、Y'sやコム・デ・ギャルソンを着ていたのは漫画家では石川じゅんだけだったという逸話がある。そのころ石川じゅんのアシスタントだったのが、まだ漫画家だった山田詠美だったっつーのも面白い

*5:メンズ・エステ市場(Hな方ではない)は258億円(2003年時点推計値)だそうだから、それに比べてもずいぶんマイナーな市場ということになる。ただし、メンズ・エステも4年前は百億円規模だった。