between skin and flesh


「芝居は皮と肉の間にある」
近松門左衛門


役者は「役」になりきらなくてはならないが、役者が中身まで「役」になりきってしまっては、芝居にならないということ。
役になりきるのは、皮一枚のところまで。それ以上深くなりきってしまうと、その役者が演じている意味がない。
同じ役でも別の役者がやると別の芝居になるから、歌舞伎やミュージカルは成り立ってるようなもんだ。でなけりゃ、テニミュのロングランはあり得ないもの。


コスプレでも同じことが言えると思う。
なりきるためにやってるのに、なりきってしまってはいけない。
なりきってしまったら、自分を失ってしまう。
なんて皮肉なんだ。*1

*1:ここでオチにしてしまうには、あまりにも含蓄の深い言葉だと思う。個性と社会性、多様性と規範、自我と他者、、、線引きの難しい微妙な関係にある「世の中の仕組み」の核心かもしれない。近松はん、おそるべし。