before and after decision making


プランナー根性と事務屋魂


人事の仕事に慣れれば、慣れるほど、自分がプランナー根性に染まっていたことに気づく。
腐るほどプランは描いてきたけど、そのプランを自らコミットして実施する機会は、めったになかった。ましてプラン実現後、営々と運用していくなんてところは、踏み込むことはなかったし、踏み込みたいとも思わなかった。
しかも、自分のつくっていたプランは、実施設計段階*1じゃなくて、関係者を合意させて、とにかく事業のスタートラインに着くぞ、と腹をくくらせるためのプランばかりだった。プランというよりも「たたき台」だな。たたかせることで、みんなの本音を引っ張り出すような。。。


一方、人事の仕事のほとんどは、粛々と実務を営んでいく仕事の連続。運用中心。TOPの意向とか、なんとか委員会とか、なんたら会議とかで決まったことしか、できない。「決める前」の仕事ばかりやっていた人間には、「決まった後」の仕事は、苦しいところが多い。
なんといっても円滑に運営することが第一。間違っても、みんなにたたかれたりしてはいけない。本音はいいから、ルールに則れって世界。ほとんど世界観が違う。
やっつけ仕事ってのがないのもすごい。クライアント(社員や経営陣)がいつでも同じ屋根の下にいるってせいもあるんだろう。仕事が終われば、ハイ・サヨナラってできないのは、けっこう辛い。


でも、粛々と進めることに命をかける実務家集団の静かな情熱にちょっと圧倒されている。

*1:ほんとうにそれに基づいて何かつくる段階