Britsh, classic & formal

TAISHI NOBUKUNI スリーピース グレンチェック ウール
THIRTEEN@青山のちょっとわかりにくいビルの2階、入口もドッキドキかも。


甘いだけの私はもう卒業・・・!


新生★sougetsuも秋は、こう変わります宣言!したいなぁーなんて。でも、甘エビ好きなんですけど。。。じゃなくて、初めてパターン・オーダーでスーツを注文してみました。


就職したときから、もっぱら、セレクトショップ・オリジナルスーツを吊るしで買ってきたわけですが、ここ数年、ちょっとセレクトショップのオリジナルに勢いがない。売れるもの作るって方向に流れてるよーな気がする。90年代はけっこうとんがっていたInternational Gallery BEAMSですら、コンサバな方向に*1。というのもあって、ここ数年、ドメスティックなデザイナーのショップでも業務用スーツを調達するようになった。LAD MUSICIANTAISHI NOBUKUNI、FACTOTUM...
でも、デザイナーものは業務用に「難」がないわけじゃーない。シルエットがエキセントリックな分、素材はビジネスライクにしたいわけなんだけど、いつもそう上手くはいかない。
TAISHI NOBUKUNIは、信國さんがロンドンのビスポーク・テーラーで働いていたってこともあって、ジャケットの肩がしっかりしていて、シャンとした感じが仕事向き。でも、その分、対照的に素材やディテールの遊びが大きい。3年ほど前に大好評だったペインティング・グレンチェック・スーツも、あのペイントがなければ、絶対買っていたのだが。。。そのとき、店員さんに、オーダースーツやってくださいよぅと信國さんに頼んでーっといったら、本人もいずれはやりたいって言ってるんですけどねー、ってことだった。まだ中目黒にお店があって二代目菊武の襲名前のこと。


それから3年。
先日、THIRTEEN*2からDMが来た。てっきりSALEのお知らせだろうと思って、葉書を裏返したら、なんとパターン・オーダーによる秋冬モノ先行受注会!!
FACTOTUMのダブル・スーツを発注してしまった身としては、フトコロが痛いが、かつてオネダリした身としては、行かねば義理が果たせぬ。。。
まぁ、無難なスーツでもつくってみっかぐらいの気持ちでお店に行ってみたら、無限のバリエーションがお出迎え。ジャケットは、ピークドラペルシングル1Bショート丈、シングル2B 、シングル3Bややロング丈、ピークドラペルシングル1Bフォーマルなカッタウェイ、フォーマルなショールカラーシングル1Bと、5種類、ジレはラペルなしと、ピークドラペル付きの2種、ボトムは、タイト(テーパード)、ストレート(ややフレア)、ワイド(いわゆるドカン)の3種。これだけでも30通りの組合せが可能。これに生地が20種類ぐらい。あと裏地と立てエリ裏の生地、エリをタキシードにするかしないかも選べる。
これは、決断力を要する作業になってしまったと思いつつも、試着開始*3


一番、面白かったのは、ワイドパンツ!もーシルエットはドカン。ちゃんとヒップポケットにマチがとってあるあたり、さりげなくワークウェア感が加味されている。信國さん自身、高校時代に絶対ドカンはいてたと思う。以前からパンツ類はニッカボッカとか、ワーク系の取り入れ方が上手い。ドカンといいつつも、たっぷりドレープがでるのでけっこう優雅。ただ、スーツにするとヒップポケットがボヨヨンと目立つので、これは断念。
ボトムは、ここんちお得意のストレートに決定。やや太めなのでフレアな感じの脚長・美脚ラインになるので一部オヤヂ筋では、以前から評判。ガニマタ、太脚も安心ね。


次、ジャケット。タイシ・ノブクニと言えばジャケットと言っていいぐらいだと思う。どれも捨てがたい。カッタウェイやショールカラーのフォーマル感は、今年気になるところだけど、業務用にはちょっと難しい。1Bと2Bは持ってるので除外。3Bのやや丈の長めのジャケット、これがなかなかイイ。とっても新鮮。ダブルのジャケットは2ボタンしか付いてなくて、これまたカッコイイ。昔、オズワルド・ボーディングの2Bダブルのスーツが欲しかったのを思い出した。3Bかダブルか、どちらかに絞ろう。
ここで普通なら、もうダブルのスーツ注文中なんだから、シングル3Bにするところなんだけども、グレンチェックのダブル・スリーピースをつくりたくなってしまった。シングル3Bが流行るのは来年以降だろうし。今年はダブルの当り年だかんねー。ダブルスーツ買うのなんて20年ぶり*4だし。


ジレもあるんなら、当然スリーピースにしようってんで、エリ付きのジレにして、クラシック感をさらに加味。ピークドラペルが2重になるって、なんかあったかそう♪


形は決まったから、次は生地。もーダブルスーツにするなら今年はグレンチェックに決めていたので、黒×白にブルーのウィンドペーンの入ったゴクゴク正統派ブリティッシュな生地にした。もちろんジレも同じ生地で。
裏地は、血赤にしようか、と一瞬思ったが、いまいちイイ色がないのと、グレーっぽくみえるグレンチェックには、ちと下品に見えたので、ここは正統派なネイビー・ブルーにする。
後は、エリの裏のフエルト地の色だ。普通はグレーかなんか、目立たない色なんだけど、タイシ・ノブクニのジャケットは、派手な色にしてあるのが特徴。今回は鮮やかなブルーにしておこう。
これで、やっとオーダー完了。1時間半もかかってしまった。結果ずいぶん英国クラシックな一品になってしまった。これにはスニーカーは合わせられないねぇ、たとえレザーでも。今年は革靴を履く日が増えそう。



実はサンプルのジャケットは黒でエリはタキシード(サテン)になっていたので、スリーピース全部着込んだときのカッコは、まさにアンシェル兄さん(笑)アゴひげも同じだしな。最近、BLOOD+ネタ多すぎ→自分。

*1:昨秋のノーベントのセットアップは良かったけど。

*2:中目黒から移転・新装したTAISHI NOBUKUNIの旗艦店。シルバーアクセの13とは関係ないです。

*3:サンプルのサイズがデカイので、いままでタイシ・ノブクニのスーツ着たことない人には、ちょっと困るかも。

*4:Y'sの黒地に白ピンストライプ、戦前のジャズメンっぽいスーツ。これ着てデクスター・ゴードン主演の映画なんか見に行ったのでした。ハープシコードの面々も、ステージでこんなの着てたなぁ。