motemote or steppingstone

id:Jurrieさんの一連のモテ論を読んで、思うところ多々だったので追記。


「モテたい」あるいは「チヤホヤされたい」という言葉からふっと漂うイヤゲな感じの原因は、どちらも「受身」な態度ってところにあるんじゃないかな。それも特定の誰かから好かれたいっつーんではなくて、みんなからモテたい、チヤホヤされたいというところ。デートでも、合コンでも、友達との夜遊びでも、オフィスでも、どこでもいつでも、その場にいる人に一目置かれたい…というのが、多くのモテ雑誌のシチュエーション設定では?しかも、ガンガンに目立つのもNG、バリバリ仕事して注目されるのもNG、ソツなく立ち回って、角を立てず、「あの人、素敵ね〜」なんて言われちゃう感じ?それって、リスクを背負いたくないってことなんじゃないかな。「受身で、ユビキタスで、ノーリスク」でなんて、そんな美味い話あるわけない。「自己資金不要、リスクなし、誰でも儲かります!」って怪しいメールと変わらないぞ。


みんな何のために「モテたい」「チヤホヤされたい」んだろ?AERA記事の「いい男と結婚するため」なんてのは、どうもズレてる気がする。モテモテやチヤホヤ状態は麻薬的に気持ちいいよね。気持ち良さが目的なのかな?でも第一の目的じゃないような気がする。本当は誰か1人から愛されたいというのが、元々の目的だったんでは?ちょっと違うかな、既婚者でもモテたいって言ってるのが現状だし。
「モテたい」と思ってる人って、パートナーがいるいないに関係なく、誰からもちゃんと愛されてなかったりするんじゃないのかな。特定パートナーはいるけど、ちゃんと愛されてる感じがしないとか、他に最高のパートナーがいるような気がするとか、1人だけじゃもの足りないとか、満足感がないのでは。満足感が足りない分を、チヤホヤされることで埋めようとしてる?でも、チヤホヤを集めても、不足は埋められない。チヤホヤされているときだけ、忘れられるけど、一人に戻ったときには、急激にさびしくなる。で、またチヤホヤを集めに行く…結局、チヤホヤ依存症。
いい意味で「モテる」人って、決まってちゃんと誰か1人からしっかり愛されてると思う。孤独な「モテる」人って、想像しにくい。薄幸な女性をみて「あの、さびしそうな感じが、なんとかしてあげなくちゃーって思わせるんだよ」なんてことをぬかす男は沢山いるが、そんな男どもからモテたいわけじゃないよね。逆に「男の哀愁」とやらを装ってモテようとするバカ・オヤジもいるけど、この手が成功したって話は聞いたことがない。やっぱり、ちゃんと愛してくれる人がそばにいるってのが、健全なモテ、イヤゲ感がないモテの基盤だと思う。


ちゃんと愛してくれる人をゲットする道は、相手をちゃんと愛すしかないと思う。だけど、ちゃんと愛されたことのある人しか、人をちゃんと愛せないのも事実だと思う。じゃあ、ちゃんと愛された経験のない人はどうすりゃいいのよといえば、まず一度、ちゃんと人を愛した経験のある人と付き合ってみるしかないよね。いやな言い方をすれば、人を踏み台にするわけだけど、それでいいんだと思う。お互い様だもの。それで相手が、いい方向に進んでいけるんだったら、踏み台にされた方も何も言わない、というか、少し嬉しい。と思う。
というわけで、オヤジの役割は、コムスメの踏み台になることだと思う。コムスメはどんどんオヤジどもを踏んづけて行ってもいいと思う。ただし、誰からも愛されたことのないオヤジも多いので要注意。そいつは、踏み込むと底なし沼。